歩くのが楽しい街、浜松
2019年 01月 31日
合同会社 チーム・バク 飯尾悦男
全国的に駅前がシャッター街と化し、買物客などの集客を図る為には今まで以上に駐車場を確保する必要があるのではと論じられた時代もありました。しかし、そうした事には限界があります。そこで公共交通による来客には補助券を発行するなどの取り組みがなされて来ました。そして街中の新築マンションは年をとったら街中と考える中高年層に販売が好調と聞きます。
私は街中を生活圏と考える住民や観光客にも徒歩で楽しめる中心市街地づくりが今後の方向性として望ましいと考えています。今回、2回に分けて中心市街地の現状、及び、理想とするまちについて述べさせて頂きます。
中心市街地の現状
a.駅前周辺 駅及びバスターミナルへのアプローチがEV等の設置で多目的利用が可能になりましたが理想的な
水平移動がまだまだ確立されていません。
b.遠州鉄道高架下(新川上部)
現在は昔のような特定の人達によって空間が占拠されていませんが市民の皆さんの憩う場所としての利用度
は少ないです。
c. 浜松市役所周辺
この場所も浜松駅方面からは地下道を利用しないと市役所に行くことが難しい状況です。
地下道を利用しない場合は離れた場所の横断歩道を利用することになります。
d. 浜松城周辺
お城ではあるが一応スロープ(決して緩やかではない)があり多数の人々が利用可能です。
以上、中心市街地の現状です。
『歩くのが楽しい街、浜松』 NO2
私の理想とするまちは、できる限り地上をバリアフリーで歩くことが出来る街です。公共の施設利用は当然で、公共性の高い用途の施設もすでに静岡県条例及びハートビル法等で利用しやすくなっています。
今後は外部空間の改善を強力に推進していくべきと考えます。建物利用者の数よりもはるかに多くの人が外部空間を利用するのですから。
外部空間のバリアフリー化
a.駅前周辺 歩車道との段差があり、車椅子利用者及び高齢者の人には通行が難しい為、段差を2㎝以下にする。
b.遠州鉄道高架下(新川上部)
新川上部に設置してある蓋を撤去し、昔の新川を取戻し、水の流れの音を聞き、川に泳ぐ魚を観ることが
出来るまちをつくる。
c. 浜松市役所周辺
地下道にEVを設置する。またはEV付歩道橋を設置し、直接市役所2階に入ることを可能にする。
d. 浜松城周辺
お城北側から緩やかなスロープを設置し、水平移動が出来るようにする。
上記の他に駅から浜松城までの公共の交通機関としてバス、電車及び路面電車(奥山線)の復活等が考えられますが、私は以前よりお城がある都市は駅からお城までは人の流れがあるものと考えていました。この流れを一日も早く取り戻したいと思います。
そして、地球環境や都市環境への影響が皆無の移動手段として徒歩について述べさせていただきました。
