海外建築見学5【シンガポール編】
2020年 04月 29日
シンガポール編
シンガポールはご存じのように赤道直下の国ということもあり、4月に訪れても日中はかなりの暑さでした。日本の感覚で、夏より春に訪れる方がいくぶん過ごし易いだろうという安直な考えで4月に行ったのですが、四季のほとんど無い熱帯の国では無関係な訳ですね。
ただ、海風を受けるベイエリア、ビル街の商業地区では大きな街路樹や地被植物などの緑化がなされ、過ごしやすい環境づくりが図られていました。また無電柱化された都市の美しさも実感することが出来ました。
今回は2011年2月オープンから2か月後に訪れたマリーナ・ベイ・サンズと、緑豊かなセントーサ島の見学等を紹介したいと思います。
今回は2011年2月オープンから2か月後に訪れたマリーナ・ベイ・サンズと、緑豊かなセントーサ島の見学等を紹介したいと思います。
なお、5回に渡って連載しました出身事務所OB有志6名と訪れた海外建築見学の紹介ですが、今回で一旦終了とさせていただきます。5月の連休中も続く外出自粛要請ですが、息抜きにでもご覧いただけたらと思います。そして現在の難局である新型コロナウイルスを終息させ、再び自由な社会経済活動が可能になり、国内外の移動が元に戻ることを願います。

モシェ・サフディ 設計。 57階建 高さ200m
3棟のホテル棟の上部に屋上プール・展望デッキを持ち、下層部にはシアター、コンベンションセンター、カジノの3エリアがあります。
ホテルタワー3棟の上の船型屋上展望デッキは世界最長となる340m、幅40mにおよぶ構造物で、日本の企業の実施設計、製作および架設施工に依るものです。

【マリーナ・ベイ・サンズ.2】
下から見上げたアングルですが、いたずらで屋上プールの水を外に掻き出す人がいるらしく、上から水しぶきが落ちてきました。

【マリーナ・ベイ・サンズ.3】
下から見上げると67mの張り出しが圧巻です。

【マリーナ・ベイ・サンズ.4】
屋上展望デッキ。このアングルから観ると湾曲しているのがよく分かります。奥が屋上プールで宿泊客のみ使用可能とのこと。
屋上プールは空中に浮いたプールにみせるため、喫水ラインいっぱいまで水を張ってあるので安全も兼ね周囲に水受けがあります。

【マリーナ・ベイ・サンズ.5】
屋上展望デッキより望む。南側下方には建設中の植物園ガーデンズ・バイ・ザ・ベイの工事中の現場が見えました。2012年に完成しシンガポール1の人気スポットのようです。
3棟のホテル棟の上部に屋上プール・展望デッキを持ち、下層部にはシアター、コンベンションセンター、カジノの3エリアがあります。
ホテルタワー3棟の上の船型屋上展望デッキは世界最長となる340m、幅40mにおよぶ構造物で、日本の企業の実施設計、製作および架設施工に依るものです。

下から見上げたアングルですが、いたずらで屋上プールの水を外に掻き出す人がいるらしく、上から水しぶきが落ちてきました。

下から見上げると67mの張り出しが圧巻です。

屋上展望デッキ。このアングルから観ると湾曲しているのがよく分かります。奥が屋上プールで宿泊客のみ使用可能とのこと。
屋上プールは空中に浮いたプールにみせるため、喫水ラインいっぱいまで水を張ってあるので安全も兼ね周囲に水受けがあります。

屋上展望デッキより望む。南側下方には建設中の植物園ガーデンズ・バイ・ザ・ベイの工事中の現場が見えました。2012年に完成しシンガポール1の人気スポットのようです。
2013年以降は緑化政策のモットーを「Garden City」から「City in a Garden」に変え、更なる国の緑化が推進されているようです。

ドリアンホール。

シンガポール市街地。

ユニバーサル・スタジオ・セントーサを望む。

VIVO CITYからセントーサ島。セントーサ島にはモノレ-ル、タクシー等でも行けますが、このロープウェイで島に渡りました。

ロープウェイのゴンドラ内より。

タイガースカイタワーから望む。
セントーサ島側からVIVO CITY 伊東豊雄 設計。

ユニバーサル・スタジオ・セントーサ。

カペラホテル。


建設中のリフレクションズ・アット・ケッペル・ベイ。

マリーナクルーズ船より望む。

クルーズ船からは運河沿いのカラフルな建築。

1829年にフォート・フラートンとして建築され、戦後は中央郵便局として、2000年にはホテルとして改装されましたが、歴史を感じる外観はそのままです。

通称ドリアンホールですが、クルーズ船ならではの視点。

槇文彦 設計。

管理棟のプロムナード。垂直壁が浮遊感を演出しています。




上空から俯瞰すると設計趣旨であるグループフォーム(群造形)からのプランニングがよく分かります。

学校からいただいたキャンパス・マップ

カーテンウォール(熱線反射ガラス)の高層ビルが林立しています。

果樹園(オーチャード)が名前の由来となったオーチャード・ロードにあり、歩道沿いの大きな街路樹がシンガポールの暑い日差しを和らげてくれます。

イギリス植民地時代からの伝統ホテル。 古き良き時代の建築が今でも営業しています。

果物のドリアンに似ているので通称ドリアンホール。ドーム屋根の突起物は直射日光を遮断するために三角形に折られて取り付けられたアルミパネル。

東京都庁舎に似たビルがありますが、同じ丹下健三 設計のUOBプラザ。建物の高さはシンガポールの建築法に定めてられている最高軒高と同じ280mとのこと。

商業施設の敷地内にもゆったりとした緑地や歩道が設けられています。

オーチャード街の北に隣接する閑静な住宅街。
シンガポールに短期間ではありますが、滞在して感じたことは街全体の美しさです。お気づきの方もいるかと思いますが、今回掲載した全ての画像に電柱はどこにも写っていません。シンガポールでは緑豊かな街路樹、中心街だけでなく狭い道も無電柱化され、日本では当たり前の道路に電柱・電線の張めぐされた風景がありません。
調べてみますと、55年前の建国当時、首相の 『緑に溢れた庭園のような街は、住民にとって住みやすいだけでなく、外国資本を引き付ける重要な要素となる』 というスローガンのもと、都市の緑化、無電柱化を推進してきたとのことです。
日本も景観地区や都市部を中心に無電柱化の整備が始まっていますがまだまだ遅れています。無電柱化は景観向上だけでなく、災害に強くなることや電柱による死角が減り交通事故の減少にも繋がる側面もあります。どちらかというとこちらの方が重要です。現在では電線や通信ケーブルの埋設工法が進化してきていますし、必要な事業として官民協力して推進すべきだと考えます。

























by team_baku
| 2020-04-29 18:21
| 建築見学
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