エメラルドグリーンに輝く丹野池
2021年 06月 03日
菊川市・丹野池(たんのいけ)にて
前回ブログ記事、菊川アエルに行った際、牧之原大茶園の西側丘陵地に囲まれた丹野池に寄ってみました。それは丹野池の水面がエメラルドグリーンに輝き綺麗だと聞いていたからです。
丹野池公園駐車場に着き、車を降りるやいなや堤体に駆け寄りました。その水面はまさしくエメラルドグリーン、しかも想像していたより池は大きく、周囲は丘陵地の樹木に囲まれ雄大な眺望でした。
この丹野池は農業用溜池として昭和32年に完成し、今では御前崎遠州灘県立自然公園の一部となっているようです。エメラルドグリーンの水面、山影をたたえる水の景観を楽しむ周回路や散策デッキ、四阿なども整備され、案内板には春の桜や秋の紅葉と四季を通じて散策が楽しめる景観地との紹介がありました。
ここで景観といえば、先月、某大型商業施設の新築に伴う景観条例の届け出をした際、事前協議も含めると受理されるまで2ヶ月近く要してしまい、なにかと気になってしまう鮮やかな色彩のマンセル値。マンセル値とは色彩の三属性(色相・明度・彩度)を数値により表わす指標ですが、調べるとエメラルドグリーンのマンセル値は[4G 6/8]となっています。景観条例では使用制限色の区分に入ってしまいます。もちろん建物の色ではないので規制対象にはなりませんし、それどころか自然の中では癒される色に感じます。
そしてこのエメラルドグリーンの色、どうして池がこんな綺麗な色に見えるのか調べてみました。
それは水分子を光が通過する際、波長の長い赤色の光を吸収するため、赤色以外の残りの光が反射・拡散をすることにより、赤系の補色である緑系の色が人の目に残ることからのようです。水深が深くなるとさらに青から緑がかって見えてくるようです。
一般的に池・湖などの水面の色は、
①水分子による光の吸収・反射・拡散。
②水中の物質(懸濁物質や動植物プランクトン、溶存物質)による光の吸収・反射。
③水深の浅いところでは、湖底や水中の水草などによる光の吸収・反射・拡散。
④周囲の景観の映り込み。
⑤太陽光の直接反射。
以上のことで決まるそうです。
※景観条例の届け出
各自治体で多少の違いはありますが、浜松市では建築物の新築・増築・改築・外壁の修繕・外壁の色彩変更、いずれかの工事を行う場合において、建築面積が1000㎡を超える建築物、高さが15mを超える建築物や工作物に適用され、外壁や屋根等の色彩の使用制限、付帯設備の目隠し、植栽などについて条例に従い計画図を作成、届け出をし審査を受けます。そして工事完了後に完了検査を受けます。

池の面積は5.3ha、外周は約1.3km。
池の奥、写真ではちょっと見えにくいかもしれませんが、肉眼では水面に白く三角状の物が点々と見え、それはRC(ラジコン)ヨットでした。
地元菊川市には丹野池RCヨット協会があり、池周辺の草刈り等の環境維持の一端を担いつつRCヨットの操作を楽しまれ、全国大会もここ丹野池で催されるとのことでした。RCヨットは静かな環境によく似合うように思いました。

対岸には散策デッキ、丘陵地の中腹には四阿が見えます。

右側が溜池を造るために築造された堤体です。

※引用:溜池管理マニュアル(農林水産省農村振興局防災課)

丹野池公園案内板。










by team_baku
| 2021-06-03 18:20
| 所感・雑感
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